乳腺症

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乳腺症とは

乳腺症とは乳腺症とは、主に性ホルモンの不均衡を原因として発症する病気です。良性乳腺疾患のうちの1つであり、中年の女性に好発します。
乳腺は、エストロゲン、プロゲステロン、プロラクチンといった性ホルモンの影響を受けています。その中で、乳腺の発育に影響するエストロゲンが相対的に過剰になった場合に、乳腺症を発症させるものと考えられています。
乳汁の詰まりや細菌感染を原因とする乳腺炎とは名前がよく似ていますが、まったく異なる病気です。

乳腺症の主な症状は
痛み・しこり・分泌物

乳腺症の主な症状は、痛みとしこり、乳頭からの分泌液です。

乳房の痛み

乳腺は性ホルモンの影響を受けています。
痛みは生理前~生理開始の期間に強くなる傾向にあります。

しこり

乳房表面に、デコボコとしたしこりが生じます。

分泌物

乳頭から、透明または乳汁のような分泌物が出ることがあります。

乳腺症の原因は
ホルモンの変動

女性ホルモンのうち、エストロゲンが相対的に過剰になることで、乳腺症を発症するものと考えられています。また、生理だけでなく、妊娠・出産、閉経などで乳腺が大きくなる・小さくなることを繰り返すうちに、肥大した乳腺と退縮した乳腺が混在するようになり、これも乳腺症の発症につながると言われています。
乳腺症は、乳腺が年齢とともに老化して起こる、老化現象の1つとも言えます。

ストレスも関係する

ストレスも関係するホルモンバランスの均衡を乱す要因は、生理・妊娠・出産・閉経だけではありません。
たとえばストレスや不規則な生活リズム、睡眠不足はいずれも自律神経のバランスを乱すことから、連動してホルモンの分泌にも影響します。

乳腺炎になりやすい人

その他さまざまな要因により、一般には以下のような人が、乳腺症になりやすいと言われています。

  • 30~50代の人
  • 妊娠の中断をしたことがある人
  • 流産の経験がある人
  • 出産回数が少ない人
  • 授乳経験がない人、授乳期間が短かった人
  • 生理不順の人、排卵のない人
  • ストレスの多い人
  • 不規則な生活を送る人
  • 睡眠不足の人
  • 脂肪摂取量の多い人

乳腺症は「乳がん」への
悪化・がん化しやすいことはない

ほとんどの乳腺症は、がん化するということはありません。
がん化のおそれがあるのは、硬化性腺症や細胞異型を伴って増殖するケースと言われていますが、そのケースは稀です。
一方で、乳腺症は「しこり」を伴うものであるため、その乳房に乳がんが発生した場合にも、乳腺症のしこりだろうと自己判断して放置してしまうことがあります。乳腺症の恐ろしさは、ここにあると言えます。

乳腺症はどれくらいで治る?
治し方は?

乳腺症はどれくらいで治る?治し方は?乳腺症は、良性乳腺疾患です。痛みなどの症状は通常それほど強くなく、また一時的です。
そのため多くの乳腺症は、経過観察に留めます。定期的に受診し、検査を受けてください。
症状が慢性化、または日常生活に支障をきたすような強さで現れているときには、治療が必要になることがあります。治療では主に、性ホルモンをブロックする薬を使用したり漢方薬の投与を行います。完全に閉経してホルモン量が減ると、症状や、しこり、硬さもとれてきます。

がんではないと確認することが大切です

がんではないと確認することが大切です乳房の痛みやしこりといった症状から、「乳がんではないか」と不安になって受診される方は少なくありません。しかし実際には、多くのケースががんではありません。
ただし、「乳腺症だろう」と逆の決めつけも厳禁です。乳腺症なのか乳がんなのか、あるいは他の疾患なのか、症状に気づいたときには必ず受診し、医師の診断を受けましょう。
また乳腺症が原因であった場合も、診断が下りることで、痛みなどの症状が軽快するケースも見られます。

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